
チェコのアンティークの手入れをしていると、かつての人々の工夫が垣間見られることがあります。
お皿を壁に飾るチェコの暮らし。
飾り皿の裏には、焼かれる前からヒモを通す穴があけられています。
でも可愛い絵付けが多いチェコのお皿。
穴の開いていないお皿でも、壁に掛けたくなることも多いのでしょう。
こんな風に、べったりとフックが取り付けられていることもあります。
これを見た私は、強力な接着剤で強引につけられたものと思いました。変色具合から接着材の質も悪そうだし、取ることはできないだろうと半ばあきらめておりました。
ところが!お湯で洗浄していると、柔らかくなっているではありませんか!?
これは変色した接着剤ではなく、蜜蝋のようです。
さらに固いステンレス製と思い込んでいたフックは、アルミのような柔らか〜いものでした。
何でも簡単に処理する現代の発想が恥ずかしくなりました。
これはきっと、家にあった金属の破片を切りくるっと丸めて、蜜蝋で固めたのではないでしょうか?
摂氏40度に近づく日本の夏にはこれでは不安がありますので、取り去って洗浄しましたが、天然材料を使ってくれていたおかげで、お皿を傷つけることなく、きれいに取ることができました。
チェコのお父さんが、「このお皿を壁に掛けたいの♪」という奥さんの要望をかなえるために、きっと工夫を凝らしたのだろうと思うと、取り去ったこんな部分まで、愛おしくなりますね。
チェコは養蜂が盛んですから蜂蜜はもちろん、蜜蝋も身近な材料です。
ろうそくを作ろうと蜂関連グッズ屋さんに並んでいた時、私の前にいたチェコの青年は、テーブルを磨くための蜜蝋を買うのだと言っていました。
当店にあるガラスのキャンドルスタンドも、つなぎ目に蜜蝋がかませてありました。
今ならゴムのパッキンが入っているところです。
そんな生活の知恵を知っていたおばあさんが少なくなってきた日本。
チェコのアンティークから、エコな暮らしを学べるかもしれません。
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posted by ブラーナ at 15:10
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ボヘミア・アンティーク
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